川久保玲という、世界的に著名なファッションデザイナーがいます。彼女は常々、洋服だけではなく、ビジネスをクリエリションすることも大切な仕事であるという言葉を残しています。
私たち弁護士は、依頼者の権利の実現、そして社会正義の実現という使命を負っています。しかし、同時に、それはビジネスとして成立するもでなければなりません。役務に対して公正な対価が保証されなければ、持続的な制度足りえず、反対に、そもそも市場において必要とされない役務であれば、それは担い手の独りよがりに過ぎません。
そこで私たちは、法的ニーズの大きい反面、これまで担い手が限られていた地方都市において、高水準のリーガルサービスを提供することをミッションとしています。
これまでの地方事務所は、個々の弁護士の経験に依拠してサービスが提供されており、そのサービスの水準は個々の弁護士の適性や関心によって、バラつきがあるのが実情でした。我々は、こうした状態から脱却するために、多数の弁護士が共同し、多角的な知識・経験を得られる体制にするため、法人化及び複数事務所の設置という体制をとっています。
他方で、弁護士業は、過度の大規模化・集約化・システム化にはそぐわないサービスであると考えています。それは、依頼者の真のニーズが、法律関係に還元されたあとの委任事務にのみあるのではなく、前法的な社会関係に関する「悩み」の解決にあることからくるものであると考えます。
このため弊所では、一人親方でも、法律工場でもなく、職人集団になることを目指しています。